Q49 K熱電対の途中にE熱電対を接続すると誤差が発生するのはなぜですか?

熱電対は熱接点から基準接点までを同種の熱電対で繋ぐ必要があり、あいだに異なる種類の熱電対と接続し各接点に温度差が生じた場合、温度誤差が生じます。

例えば、熱電対に接点A、Bを設けそれぞれの温度が70℃、50℃だった場合、熱電対は温度差がある接点ごとに温度を測定します。
下記にK熱電対のあいだにE熱電対が介在した場合同種の熱電対のみで接続した場合を説明します。
(分かり易いように基準接点の温度は0℃とします。)


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K熱電対の間にE熱電対が介在した場合、接点Aと接点Bの間では、E熱電対の起電力が発生します。E熱電対とK熱電対は、発生する起電力の値が異なり、この差が誤差要因となります。
接点A(70℃環境)と接点B(50℃環境)は温度差が20℃あり、その際に発生する起電力は、K熱電対よりE熱電対の方が高いため、表示する温度は実際の温度より高くなります。


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熱電対のみで接続した場合は、あいだに70℃環境・50℃環境の温度差が存在しても100℃と測定されます。
熱電対を繋げる際は、必ず同じ種類の熱電対種で繋いでください。