安立計器株式会社

センサの正しい使い方

 
 
技術資料
 
静止表面用センサの場合
静止表面用のセンサには、被測定物の形状、設置場所、温度などの要因から数多くの種類がありますが、静止表面の温度を検出するという共通の目的から、取り扱い上の共通したいくつかの条件があります。
  1. 姿勢誤差
    表面温度センサでは、感温部を構成するセンサの頭部を、測定する面に対して垂直に当てることが絶対条件です。この角度を90℃としますと、一般的には±5°以下、N形センサ・S形センサではそれぞれの規定に従ってご使用下さい
  2. 測定面の汚れ
    測定しようとする面は、できるだけきれいにします。汚れがひどい場合は誤差を生じます。
  3. 測定面の形状
    1. それぞれのセンサには、測定可能な最小面積があります。それは、センサ頭部より大きいことが条件で、たとえばN-111*の場合φ27mm以上です。
    2. 測定しょうとする面に小さな凹凸がある場合は、避けなければなりません。無理をして測定すると温度誤差を生じることはもちろん、感温部(熱電対線)を変形させてしまいます。
    3. 静止しているR面の表面を測定をする場合は、R面専用センサまたは移動・回転表面用センサの中からR面にフィットしたセンサをお選び下さい。
  4. 接圧
    静止表面用のセンサには、支柱、ガードなど必ずストッパーとなるものがあります。使用する場合、上記にあるように垂直に押し当てますが測定する面に密着することが条件です。表面用のセンサでは、このストッパーが測定面に密着するまでの押しつける力(最低接圧)によって常に安定した一定温度が検出されるわけです。
  5. その他の注意事項
    1. ストッパーが測定面に密着した時、熱接点を含む熱電対線の一定の面積が、測定面に接触するように設計されておりますので、決して指などで熱電対線を押し込めるなど、変形させないでください。
    2. 静止表面用センサは、測定対象を静止している面に限ります。移動又は回転面を測定したり、測定中センサを横方向にずらしたりしますと破損する場合がありますのでご注意下さい。
    3. 各センサには、使用温度限界の表示があります。必ず、この温度以下でご使用下さい。
    4. 酸・アルカリなど腐食性のある物体へのご使用は、センサ各部の劣化を早めることになりますので、できるだけ避けてください。(製品によっては劣化を遅らせる仕様もございます。)
移動・回転表面用センサの場合
移動・回転表面用の使用方法は、被測定物の表面が静止していないため、静止表面用とは異なり、多くの条件が絡み合ってセンサに影響を与えます。
  1. 測定物がR面の場合
    直径φ(mm)に合わせたセンサをお選び下さい。直径φ(mm)の異なったセンサを使用されますと、正しい温度が得られないばかりか、破損する場合もあります。
  2. 被測定物の移動・回転速度が速い場合
    グリップ無しのセンサをお選び頂き、機械等に固定してご使用下さい。
  3. 被測定物の状態
    移動する早さ、温度等の他に測定面の粗さが大きく影響し、摩擦による誤差も大きくなりますので、できる限り滑らかな面でのご使用をお奨め致します。
内部温用・空気温用センサの場合
  1. 内部温用センサ
    半固形物の内部温度又は液体温度を測定するためのもので、表面温度の測定はできません。感温部の位置は、棒状(保護管)になった先端にありますが、正しい測定には、保護管の直径の15倍以上を測定物に挿入しなければなりません。また、これらのセンサを溶解金属中に挿入すると短時間で感温部が破壊されます。溶解金属表面を測定するには、専用のセンサをご使用下さい。
  2. 空気温用センサ
    腐食性のガス中以外の雰囲気温度を測定するためのものです。気体中での応答速度を速めるため、内部温度用と異なり保護管を使用しておりませんのでフレキシブルになり、使用に便利です。反面、破損の危険もありますので、ご使用の際には充分ご注意下さい。
  3. その他特殊用途用センサ等
    極めて狭いギャップや、スリット間、あるいはパイプの内面を測定するといった、特殊な用途に使用されるセンサも多数ございますが、これらは、他の用途に使用できない物が多く、ご使用用途の専用センサとお考え下さい。これらのセンサ群から、使用目的に合う種類・形状の物を必ずお選び下さい。